慢性胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんの原因となるピロリ菌を除菌します。まずは胃の中にピロリ菌がいるかどうかを検査し、いる場合は3種類の薬を使って除菌を行います。
胃腸科で多い症状として挙げられる、胃もたれや胸のつかえ、胃の不快感を伴った慢性胃炎(萎縮性胃炎)、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、ピロリ菌除菌、逆流性食道炎、慢性下痢、胃がん・大腸がん、消化器内科の慢性B・C型肝炎の診療をします。日曜や祝日も診療しております。
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
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8:30〜12:00 17:30〜20:00 |
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【休診日】
長尾台診療所(胃カメラ・大腸カメラ以外の部分);年末年始(12/31午後診(午前診はあり)〜1/3)
胃カメラ・大腸カメラ:年末年始(12/31〜1/3)
【休館日】
デイケアセンター:日曜日、年末年始(12/31〜1/3)
居宅介護支援センター:日曜日、年末年始(12/31〜1/3)
対象となる疾患
- ピロリ菌除菌
- 逆流性食道炎
- ウイルス性肝炎
- 慢性下痢
- 胃がん・大腸がん
- 脂肪肝
- 慢性胃炎
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
- 胃ポリープ・大腸ポリープ
- 急性虫垂炎(盲腸)
- 急性胃腸炎・食中毒
- 痔
- 大腸憩室炎
- 便秘
- 肝機能異常
- 胆石症
- 膵炎
- アニサキス症
ピロリ菌除菌
逆流性食道炎
食生活の変化などにより患者さんが増えてきている逆流性食道炎。胃カメラでの経過観察や胃酸を抑える薬を内服していただくなどで、症状は改善します。
ウイルス性肝炎
B、C型肝炎ウイルスに感染すると、肝臓の中で持続的に肝炎を起こし、さらに放置すると、肝硬変が起こって肝臓がんの原因となります。薬物療法や定期的な経過観察が大切です。
慢性下痢
過敏性腸症候群や慢性炎症性腸疾患の可能性があります。慢性の下痢を持っておられる患者様は一度胃カメラ・大腸カメラを受けられることをお勧めします。
胃がん・大腸がん
胃がん、大腸がんを早期発見するためには、胃カメラ、経鼻内視鏡、大腸カメラによる検診よりほかありません。精度の高いこれらの検査を一度受診いただけたらと思います。
脂肪肝
脂肪肝とは、中性脂肪が肝臓内に多く蓄積した状態のことです。放置すると、慢性肝炎から肝硬変、肝がんなどへと進行することもあります。
慢性胃炎
胃粘膜の炎症が長期に続く慢性胃炎。内視鏡検査にて、胃粘膜の慢性炎症、萎縮などの所見を認めることにより診断されます。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃潰瘍とは胃の粘膜がただれ、胃壁が傷ついた状態のことをいい、悪化すると胃に穴が開きます。胸やけや胃痛、膨満感などの症状が現れます。
胃ポリープ・大腸ポリープ
胃ポリープや大腸ポリープには様々な種類があります。ものによってはがんになる可能性があるため、定期的な胃カメラ・大腸カメラをおすすめしています。
急性虫垂炎(盲腸)
盲腸という呼び名で認知されている病気です。基本となる治療は手術ですが、症状が軽い場合は、抗菌薬の投与と経過観察で炎症を鎮める場合もあります。
急性胃腸炎・食中毒
ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなどが主な原因のウイルス性胃腸炎と、サルモネラ菌やカンピロバクターなどの細菌感染による細菌性胃腸炎の2種類があります。
痔
肛門付近の血流が悪くなりうっ血し、いぼの様な痔核ができるいぼ痔、肛門が裂けて傷つき痛みや出血をともなう切れ痔など、様々な種類があります。
大腸憩室炎
大腸の壁の強さと腸管内の圧力のバランスが崩れることでできる大腸憩室で炎症が起きている状態をいいます。
便秘
原因によっては大腸がんの可能性もありますので、慢性便秘が続く方、急に便秘となった方は、一度大腸カメラにてチェックされたほうがいいケースもあります。
肝機能異常
健診で肝機能の数値が悪く、当院を受診される方が多いです。当院でも再び血液検査を行い、肝機能異常の原因となる病気がないかチェックします。
胆石症
胆石とは胆のうや胆管に出来た石(結石)のことです。自覚症状がない人もいますが、右側の肋骨の下辺りやみぞおちに感じる激しい痛みが特徴的な症状です。
膵炎
急性膵炎と慢性膵炎があり、どちらも原因として多いのはアルコールの多量摂取です。様々な症状があり、死亡例も少なくありません。
アニサキス症
生魚や火の通りが十分でない魚介類を食べてから数時間後にみぞおちの強い痛み、吐き気等が現れた場合、アニサキスが疑われます。
ピロリ菌感染の実は
実はピロリ菌は、戦前戦後の井戸水の中にいたのではないかといわれています。その井戸水から感染しているので、60歳以上の方は8割方、胃の中に感染していると考えてよいでしょう。若くなるにつれて感染率は下がりますが、40歳でも3人に1人は感染していると考えられます。
胃がんは予防できる!
大腸がんの予防は困難ですが、胃がんは予防できるがんです。胃内にピロリ菌が感染していなければ、胃がんになる可能性はほとんどありません。このピロリ菌が感染しているかどうかも胃カメラやUBT(尿素呼気試験)といった方法で確認することが出来ます。もしピロリ菌に感染している様なら、薬にて殺菌し、除菌を行うことをお勧めいたします。ピロリ菌の除菌を行えば、胃がんになる可能性は非常に低くなるからです。
慢性胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんの原因は、胃の中にあるピロリ菌ですので、いくら胃薬を飲んでも根本的な治療とはなりません。ピロリ菌を胃から取り去ってしまう必要があるのです。
検査としては、内視鏡で胃の組織を検査して調べる方法と、袋に息を吹いていただいて、二酸化炭素の量で判断するUBT(尿素呼気試験)という方法があります。
胃の中にピロリ菌がいるとわかったら、3種類の薬を使って除菌を行います。1週間薬を飲み続ければ、胃のもたれといった症状がすーっと消えていく方が多い様です。2カ月後に検査を行うと、根治しているかどうかがわかります。
胃のむかつきを覚える方は、ピロリ菌を除菌すればとても快適に暮らすことができますので、お勧めしたいところです。ただ、除菌の薬は内服しても70%の方しか除菌できません。これは除菌薬の中に、ピロリ菌を除菌する抗生剤が入っているのですが、その抗生剤に対してピロリ菌が耐性を持っているためと考えられています。除菌薬を飲んで、その後、除菌できているか検査(UBT)されていない方もたくさんおられると思います。除菌薬を内服された方は、本当に除菌できているのか一度検査されることをお勧めします(UBT(尿素呼気試験)という、上記にありますように非常に簡単な検査です)。当院では1次除菌(1回目の除菌)では除菌できなかった方に対してでも、2次除菌、3次除菌、4次除菌も行っております。ご希望の方はお申し付けください。
逆流性食道炎の症状としては胃酸が胃から食道に逆流して、胸焼け、胃酸が逆流する感じがあったり、みぞおちや胸の痛みを訴えられます。食生活が欧米化したこと、またピロリ菌の胃内感染率の低下に伴い、慢性胃炎の患者様が減少し、胃酸が強く出やすくなってきていることなどの理由により患者さんの数が急速に増えてきています。原因として、胃と食道とのつなぎ目がゆるい、食道裂孔ヘルニアという病気が考えられます。胃カメラで逆流性食道炎の状態を観察することもできますし、胃酸を抑える薬を内服していただくと、症状は改善します。
肝炎ウイルスに感染し、肝臓の細胞が少しずつ壊れていく病気を「ウイルス性肝炎」と呼びます。肝臓はその半分を失っても命に影響がない予備力がある丈夫な臓器ですが、この病気を患うと徐々に肝臓の機能が失われてゆき、ついには肝硬変や肝臓がんなどの死に直結する疾患にまで進行していきます。主な肝炎ウイルスにはA型、B型、C型、D型、E型の5種類があり、これらが引き起こす肝炎の種類には「慢性肝炎」と「急性肝炎」があります。「慢性肝炎」はB、C型によるものが多く、長期にわたり軽度の肝障害が続きます。「急性肝炎」はA、B、E型によるものが多く発熱や全身倦怠感、黄疸などの症状が出ますが、自然治癒の可能性が高いです。急性肝炎が著しく重症化すると『劇症肝炎』と呼ばれ、その致死率は70%と非常に高いです。最近はB型慢性肝炎に対して直接B型ウイルスを阻害する「核酸アナログ製剤」が有効であり効果を上げています。C型慢性肝炎では従来、インターフェロンという注射薬を基本にした治療が行われていました。しかし、インターフェロンは効果が不十分で、副作用が強く、最後まで続けられないことも多かったため、現在ではほとんど使われなくなりました。現在は「直接作用型抗ウイルス薬(DAAs)」と呼ばれる経口薬投与でウイルスをほぼ完全に除去できます。
胃腸科の中で、慢性的な下痢に悩まされている患者様はたくさんいらっしゃいます。そのほとんどは過敏性腸症候群という病気で、ストレス等が原因となり、腸管の機能異常をきたし、慢性の下痢や便秘を繰り返す疾患です。内服にて治療しますが、忘れてはならないのは潰瘍性大腸炎やクローン病といった慢性炎症性腸疾患です。これらの病気は下痢が続き、ひどければ血便となってきます。大腸がんにもなり易く、定期的な胃カメラ・大腸カメラによる検査が必要です。慢性の下痢を持っておられる患者様は一度胃カメラ・大腸カメラを受けられることをお勧めします。
胃がん・大腸がんはがん患者数の中でも肺がんと並んで、非常に多いがんの内の2つです。胃内にピロリ菌が感染することにより、慢性胃炎を起こし、これにより胃がんを引き起こすと言われています。胃がん、大腸がんを早期発見するためには、胃カメラ、経鼻内視鏡、大腸カメラによる検診よりほかありません。胃の健診にてバリウムを用いた胃のレントゲン透視検査もありますが、精度が低く、正直あまりお勧めは出来ません(非常に大きな胃がんでさえ見落とされることはよくあることです。検査の精度の問題があり、患者様のためにならないと考え、当院ではバリウム検査を中止いたしました。胃カメラや経鼻内視鏡をお勧めいたします。現在は健診でも胃カメラ可能ですが、鎮静剤を用いた無痛での検査は出来ません)。大腸がん健診でも便の潜血反応を調べる検査がありますが、潜血陽性とならない大腸がんもたくさんあり、精度の高い検査とは言えない状況です。ご心配な方は胃カメラ、経鼻内視鏡、大腸カメラ等を一度受診頂けたらと思います。
脂肪肝とは、中性脂肪が肝臓内に多く蓄積し、フォアグラの様になった状態です。代表的な原因はアルコールを多量に摂取することですが、その他、肥満やメタボリックシンドローム等、生活習慣との関連性などが指摘されています。脂肪肝は無症状のまま経過するため、健康診断などで肝機能異常や腹部エコー等で初めて指摘されることもあります。脂肪肝を放置すると、慢性肝炎から肝硬変、肝がんなどへと進行することもあります。このことから脂肪肝は重篤な病気の前段階の状態といえます。肝硬変などに進行していない脂肪肝の段階ならば、生活習慣を是正することで肝臓の状態が改善することも充分期待できます。アルコールの飲み過ぎを控え、ダイエット等の体重管理を心がけましょう。
慢性胃炎は、大部分がピロリ菌の感染によって起こることが明らかになってきました。ピロリ菌は胃粘膜に感染する菌で、この感染により胃粘膜に炎症が起きます。これが長期に続くことで、胃粘膜は萎縮し、萎縮性胃炎という状態になります。胃粘膜に萎縮のある慢性胃炎の人は、胃炎の無い人に比べて胃癌になるリスクが高いことが知られています。内視鏡検査にて、胃粘膜の慢性炎症、萎縮などの所見を認めることにより、診断されます。また、胃粘膜の組織を取ることによりピロリ菌に感染しているかどうか検査します。慢性胃炎の所見があり、ピロリ菌に感染している場合には、ピロリ菌を除去します。除菌すれば、症状は劇的に改善される場合もあります。除菌できれば胃がんになるリスクは非常に低くなりますが、全くのゼロではないため、定期的な胃カメラによる検査をお勧めしております。
胃潰瘍とは胃の粘膜がただれ、胃壁が傷ついた状態のことをいい、悪化すると胃に穴が開きます。胃液と胃壁を守る粘液の分泌量のバランスが崩れることで起こります。大多数がヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)が原因であり、次に鎮痛解熱薬の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)による副作用、一部にストレスなどが原因とされています。胸やけや胃痛、膨満感などの症状が現れます。40代以上の人が発症しやすく、ピロリ菌に感染していると20~30代の若い人が発症することもあり、注意が必要です。痛み止めを常用している人は要注意です。当院では胃カメラにて胃潰瘍、十二指腸潰瘍の診断を行い、ピロリ菌がいるようなら薬にて除菌を行います。
検診のバリウム検査で胃ポリープを指摘され来院される方が多いです。胃ポリープには胃底腺ポリープと過形成性ポリープの2種類あります。胃底腺ポリープは一般的にはピロリ菌のいない綺麗な胃に発生します。癌になることがほとんどない良性のポリープですので切除する必要もなく、経過観察で十分です。過形成性ポリープはピロリ菌のいる慢性胃炎のある胃に出来やすいです。こちらも癌になることはほとんどありませんので、切除せずに経過観察で十分ですが、慢性胃炎がベースにありますので、胃がんのリスクがあり、1年に1回の定期的な胃カメラをお勧めしています。
大腸ポリープには様々な種類があり、よく見られるのは腺腫と過形成性ポリープで、腺腫については良性であっても大きくなると大腸がんになる可能性があります。そのため、大腸カメラにて腺腫が発見されたら、内視鏡的に切除します。過形成性ポリープは良性であり、大腸がんにはほとんどなりませんので、切除する必要はありません。
肛門から大腸の中に入って行って、大腸の一番奥にある盲腸に、虫垂という5〜10cm程度の突起物があります。この虫垂が異物や石のように固くなった便などが原因で閉塞し、炎症をおこす病気が「急性虫垂炎」です。「盲腸」という呼び名で広く認知されています。急に激しい腹痛をもたらす病気を「急性腹症」と言いますが、急性虫垂炎はその中でも多い病気の一つです。2、3歳くらいの幼児期から小中学生、20代くらいまでの発症率が高いですが、高齢者を含め男女問わずどの世代にも見られます。右下腹部の痛みでよく知られ、小さな子どもの場合は食欲減退、嘔吐などがきっかけで判明することもあります。基本となる治療は手術ですが、症状が軽い場合は、抗菌薬の投与と経過観察で炎症を鎮める「保存的治療」を行う事もあります。これがいわゆる「薬でちらす」という方法です。
胃・小腸・大腸に生じた炎症のことで、大きく分けて、ウイルス性胃腸炎と細菌性胃腸炎があります。ウイルス性は、胃腸に侵入したウイルスが胃腸の働きを悪化させることで、急な嘔吐や下痢などの症状が現れるため、嘔吐下痢症と呼ばれることもあります。主な原因ウイルスはノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなどです。特に、ロタウイルスとアデノウイルスによる胃腸炎は乳幼児に多く見られ、秋から冬にかけて流行することが多いです。一方、細菌性は、サルモネラ菌(卵、鶏肉など)やカンピロバクター(豚肉、鶏肉)などの細菌感染によるもので、夏季に発生しやすいです。ほかには、寄生虫による感染、薬の摂取、殺虫剤など毒性を含む化学物質が原因で起こる胃腸炎もあります。
痔のなかで最も多いのがいぼ痔(痔核)です。肛門付近の血流が悪くなりうっ血し、いぼの様な痔核ができます。肛門の周囲に出来ているとすぐにわかるのですが、内痔核といって、肛門の内部に知らないうちに出来ていることもあります。 症状は排便時に出血したり、痛みを伴うことがあります。発生する場所により、内痔核と外痔核に分けられます。また、硬い便が通る際に肛門が裂けて傷つき痛みや出血をともなうのが切れ痔です。女性は便秘がある人が多く、切れ痔を患う方が多いと言われています。特に20代から30代の女性に多いのが切れ痔です。下痢などにより細菌が肛門に侵入し、直腸肛門部とその周辺の皮下、粘膜下、筋間などに膿がたまり、皮膚にまでトンネルを形成してその穴から排膿したものが痔瘻です。男性に多くみられます。
大腸憩室とは、腸管の外側に向かって風船のように飛び出した大腸の壁の一部分のことをいいます。先天性の場合もありますが、ほとんどが後天性であるといわれており、大腸の壁の強さと腸管内の圧力のバランスが崩れることでできると考えられています。大腸憩室炎は、この大腸憩室で炎症が起きている状態をいいます。通常、大腸憩室があるだけでは特に症状は出ませんが、細菌感染などが原因で炎症を起こします。ちなみに日本人の場合、大腸の中でも右側の結腸にできることが多く、年齢が上がるにつれて左側の結腸にも発生する確率が高くなるといわれています。
便秘の原因は一般的に機能性便秘と器質的疾患による便秘(大腸癌、術後や炎症による狭窄など)とに分けられます。機能性便秘は、腸に明らかな異常を認めず、大腸の機能が低下して起こる便秘のことで、便秘の大多数はこれに相当します。器質的疾患による便秘とは、大腸がんや、術後の癒着による狭窄などにより、腸管が実際に細くなり、便の通過が障害される便秘です。慢性便秘が続く方、急に便秘となった方は、一度大腸カメラにて大腸がん等ないかどうかチェックされたほうがいいケースもあります。
健診で肝機能の数値が悪く、当院を受診される方が多いです。当院でも再び血液検査を行い、肝機能異常の原因となる病気がないかチェックします。また、エコーを使った診断をすることもあります。そこで病名がわかれば、それにあった治療をしていきます。原因としては脂肪肝、ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変等があります。現代においては、肥満の方が増えているのに比例して、脂肪肝が増えてきています。ウイルス性肝炎(B型・C型)は発がんリスクが高いので注意が必要です。
胆石とは胆のうや胆管に出来た石(結石)のことです。胆石は、できる場所によって3種類に分けられ、胆のうにできる胆のう結石、消化液の胆汁が通る胆管にできる総胆管結石(胆管結石)、肝臓の中にある胆管にできる肝内結石(肝内胆管結石)があります。このうち最も多く見られるのは胆のう結石で、次いで総胆管結石、肝内結石は発症頻度としてはまれです。自覚症状がまったくない人もいますが、右側の肋骨の下辺りやみぞおちに感じる激しい痛みが特徴的な症状です。食後や夜間に起こることが多く、特に脂っこい食事を取った後は注意が必要です。また胆のうに炎症が起こると、吐き気や嘔吐、38度以上の高熱といった症状も見られます。さらに、胆石が胆管に詰まったり、胆のうの炎症が進んで腫れることにより、胆管を圧迫したりすると、皮膚や白目が黄色くなる黄疸や肝機能障害を引き起こすこともあります。
急性膵炎と慢性膵炎があります。急性膵炎は原因として最も多いのはアルコールの大量摂取、胆石等です。みぞおちの強い痛みや背中の痛みが最も多い症状です。多臓器不全を起こしたり、壊死した部位が細菌感染を起こして重篤な感染症を合併したりするため、死亡例も少なくありません。発生頻度は男性が女性の2倍と多く、男性は40~50代、女性は60~70代に多い傾向があります。慢性膵炎も原因として最も多いのは、大量の飲酒を続けたことによるアルコール性慢性膵炎です。男性の40~50代で発症することが多く、主な症状は、おなか(みぞおち)や背中の発作的かつ激しい痛みで、飲酒、食べ過ぎ、脂肪の取り過ぎ、ストレスが引き金となることが多いです。治まっても繰り返し起こるのが特徴です。
お刺身などの生魚や火の通りが十分でない魚介類を食べてから数時間後にみぞおちの強い痛み、吐き気等が現れた場合、アニサキスが疑われます。アニサキスは、魚介類(主にサバ・サケ・サンマなど)の内臓や筋肉に寄生する幼虫です。全長は2~3㎝で肉眼で見えるサイズですが、半透明なので気が付かずに食べてしまうことがあります。アニサキスを生きたまま口にすると、体内で数日から1週間生き続けることができます。胃アニサキス症の治療は、胃カメラを行い胃壁に食い付いているアニサキスをつまんで除去します。内視鏡で除去すればすぐに症状は治まります。
お問い合わせ
長尾台診療所
TEL: 072-859-3616
FAX: 072-859-5560
長尾台診療所
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TEL: 072-800-1580
FAX: 072-897-0082
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TEL: 072-897-0080
FAX: 072-897-0082